猫が尿路結石になる原因は?

原因

猫が尿路結石症(尿石症)になる原因はいくつかありますが、結石にも以下の2種類があります。

  • 尿がアルカリ性に傾くと「ストルバイト」
  • 尿が酸性に傾くと「シュウ酸カルシウム」

猫の尿には、マグネシウムやリン、カルシウム等のミネラル成分が含まれており、水分が不足する等して、これらの成分が結晶化し、やがては結石となって尿道を詰まらせます。

尿のphのバランスが崩れることで、ストルバイトやシュウ酸カルシウム等の結晶が固まり、結石となってしまうのです。

水分をしっかりと摂り、尿の濃度が薄い状態を保つことができれば、これらの成分が結晶化する危険性もぐっと低くなるのですが、猫は元々水をあまり飲まない生き物なので、尿が濃くなりがちです。

特に、冬場は気温の低下によって水分の摂取量はさらに低くなってしまいますので、我が家の猫の診察を担当してくれた獣医さん曰く、尿道結石は「冬場に発生する典型的な病気」と言われていました。

また、結石はオス猫とメス猫のどちらにも発生しますが、メスに比べてオスの方が尿道が狭いため、尿路結石症はオスに多い病気とされています。

他にも、猫の体質によっても、結石が発生しやすくなることもあるそうで、運動不足や肥満といった生活習慣が原因となる場合もあります。

我が家の猫の場合

我が家で飼っている猫の一匹は体が弱く、また、結石ができやすい体質らしく、過去に2度、尿路結石と診断されています。

一度目は11月の終わり頃に尿道結石となり、尿が少しずつしか排出されないようになってしまいました。しかし、少しずつでも尿が出ていたので、尿毒症の症状まではいかず、注射器による排尿と点滴を行い、療法食によって回復しました。

この時は、何度もトイレに行く姿を目撃していたのですが、まさか我が家の猫がそのような状態になっているとは知らず、トイレ掃除の際のオシッコの固まりが殆ど見られないことから病院へ連れて行き、そこで初めて尿路結石症を知ることとなりました。

そして、1年後の冬に再び尿道結石となってしまいました。この時もトイレに出たり入ったりを繰り返す行動が見られたのですが、その状態が結石であるとの疑いをすぐに持つことができたので、速やかに病院に連れて行くことができました。

しかし、早期に発見できたといっても、この状態でも尿が出なくなってから1日以上が経過しており、尿毒症の症状が出ていないかと不安で仕方がありませんでした。

病院では注射器(針の先に細いチューブが付いたもの)を使って尿を抜きました。銀色のトレイにたっぷりの量が排出され、1日尿が出なかっただけでも、ここまでたくさんの量が膀胱に溜まっていたのかと驚いた程です。

試験管にその尿を採取して、獣医の先生が結晶化したストルバイトを見せてくれましたが、キラキラと光に反射するような砂粒がたくさん試験管の中に見えていました。これらの結晶が大きな塊となり、結石となってしまうわけですね。

ちなみに、すぐに病院へ連れて行ったにも関わらず、2回目の方が症状としては重かったようでした。血液検査を行い血液の数値をチェック。脱水症状等の症状が見られましたが、入院は行わずに済んだので幸いでした。あと1日診察が遅れていれば危なかったとも・・・。

どちらの場合も、冬場に尿道結石が発生しています。原因としては、やはり水分の摂取が減ってしまうことで、尿の濃度が高くなってしまい、マグネシウム等が結晶化してしまったようです。しかし、一番大きな原因であるといわれたのが、毎日の食事に関してでした。

毎日の食事に大きな原因が・・・

我が家の猫達には、一般的なカリカリ(ドライフード)を与えていたのですが、低マグネシウムの商品であっても、市販されているものでは尿路結石症は繰り返し発生する可能性が高くなるようです。

水分の摂取量が多い夏場に症状が現れなくとも、水分の摂取量が減った冬場は尿の濃度が高まり、phコントロールのバランスが崩れて結石ができてしまうのだとか。

1度目に結石を患った際、暫くはお医者さんに勧められたphをコントロールする療法食を食べさせていたのですが、「もう大丈夫だろう」と勝手に判断し、一般の安いカリカリに戻したために、1年後の冬にまた再発してしまったと考えられます。

その後は、多少高くても療法食のみを与えるようにしていますが、幸いに尿道結石の再発は無くなりました。結石の症状が見られないもう一匹の猫にも、同様に療法食を与えています。

これはお医者さんの話なのですが、一般のカリカリでは、例え低マグネシウムのものであったとしても、猫の体質によっては尿道結石を防ぐことはできないそうです。

確かに、我が家の猫にしても、2匹とも同じ食事を与えてたにも関わらず、一匹は大丈夫なのに体の弱い方は2度も結石になってしまいました。

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我が家で利用しているのが、ロイヤルカナンのphコントロール0(ゼロ)。カリカリをこれに変えてからは、尿道結石の症状は再発していません。価格は2kgで4500円程しますので、決して安い買物ではありません。しかし、通院にかかる費用のことを考えれば、高い買い物にはなりません。なにより、最悪の場合は愛猫が死んでしまう可能性だって十分にあるんです。

そういった事を考えて療法食を利用していれば、結局はコスト的にも安くなりますし、猫達も結石によって苦しむことも無くなります。

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