尿路結石の猫に市販のキャットフードを与えてはダメ?

猫の療法食

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これは中々難しい問題と感じます。病院の先生に詳しくお話を伺ったのですが、「与えてはダメ」ということでした。

何故ダメなのか?答えは簡単で、市販品は「療法食」ではなく、あくまで「毎日の栄養補給」に過ぎず、猫が健康であることが前提として成り立つ量産品であるからです。

市販のキャットフードでも、「低マグネシウム」のものや、「FLUTD(猫下部尿路疾患)」に対応しているものが販売されています。

確かに、お徳用の安いキャットフードに比べて、猫の健康に配慮されたものとなっているのですが、療法食を与える以前に我が家の猫に与えていたのが、これらの対策を施されたキャットフードでした。

FLUTD(猫下部尿路疾患)対応&低マグネシウムのキャットフードを与えていても、猫の体質や性格、他の病気の有無(腎臓や肝臓が弱い)によっては、残念ながら尿路結石を防ぐことはできません。事実、我が家の猫がそうでした。

素人の勝手判断はNG

家の猫の場合ですが、1度目に尿道結石を患った際、治療が完了するまでは療法食を与えていました。しかし、完治後に「もう大丈夫だろう」と勝手に判断し、市販のFLUTD対応キャットフードに戻してしまいました。戻した理由は唯一つ、市販品の方が圧倒的に安かったからです。

しかし、水の摂取量が多い夏場は問題なく過ごしていたのですが、水分の摂取量が減る冬場に尿路結石を再発する結果となってしまいました。

大切な家族にまた苦しみを与えることになってしまい、自分の勝手な判断を悔やみましたね。

では、やはり市販のカリカリを食べさせることは絶対にNGとなるのでしょうか?

この項目の冒頭に「難しい問題」と書きましたが、市販品でもまったく問題が無い猫も居れば、療法食でなければ尿路結石を再発してしまう猫もいるため、一概に市販品がダメとは言えないわけです。

我が家の猫にしても、2匹とも同じカリカリを食べていたにも関わらず、一匹だけが尿路結石となってしまいました。もう一匹はまったく異常が見られず、尿路結石になったことは一度もありません。

この様に、市販品であっても尿路結石になる子とならない子が居るため、絶対に食べさせてはいけないと断言することができないのです。

市販のカリカリのみで、大きな病気をせずに天寿を全うした子もたくさんいます。一方で、食事にしっかりと気を配ってあげても、若くして命を落としてしまう子もいるわけです。

しかし、我が家ではロイヤルカナンの療法食のみを与えるようになってからは、尿路結石を再発することは無くなりました。

市販のカリカリは勿論、ウェットタイプ(缶詰)も与えていません。療法食のみを与えています。

ウェットタイプは水分が多く含まれているので、水をあまり飲まない猫にとっては良いのでは?と考えていたのですが、獣医さん曰く、ウェットタイプもミネラル分が多く含まれており、猫の尿のpHバランスが崩れてしまうそうです。

一般のカリカリよりはマシだが、できればあげないでほしいとアドバイスを頂いてからは、一度も与えていません。

猫の健康を第一に考えるならば・・・

猫にとっては毎日同じものを出されるので飽きるのでは?という気持ちもありますが、エサを与える時間と量を決めて、猫に「空腹感」を与えているので、非常に食いつき良く、ガツガツと平らげてくれます。

空腹感を与えることに対して「猫がお腹を空かせて可哀想」と感じる方は、今すぐその感情を捨てましょう。なぜなら、尿路結石を患ってしまったほうが間違いなく「可哀想」な状態となってしまうからです。

猫に空腹感を与えなければならない理由は、以下のページの「猫に空腹な時間を与える」をご覧下さい。

猫の尿道結石(尿路結石症)は予防が何よりも大切!

猫の健康を考えるなら、人間が考える「よかれ」の思いは無くす必要がありますね。

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